院長コラム『老眼、どうすればいいの?』


『老眼、どうすればいいの?』

今回は老眼になった時に何ができるか、その対処法に関してお話しします。

まず老眼とは、携帯や小説など、以前よりすこし離して見ないと見づらいなどの症状があれば、老眼と考えて良いと思います。

老眼を考える時にまず考えて欲しいのが、ご自身の目の状態を知ることです。

ここで質問です。

Q.ご自身は、以下のAもしくはBのどちらに当てはまりますか?

A. 遠視(40歳になるまでは、眼鏡は不要だった)

B. 近視(近くは見えたが、遠くは眼鏡、コンタクトがないと見づらかった)

A. 遠視を選んだ方の対処法は、以下の通りです。

①老眼鏡を作成する

②遠近両用コンタクトレンズを作成する

③多焦点眼内レンズを使用した白内障手術を行う

B. 近視を選んだ方の対処法は、以下の通りです。

●普段メガネを装用している方

①遠方用の眼鏡を外して手元を見る

②遠方用の眼鏡の視力を、1.2ではなく、あえて1.0もしくは0.9まで落として作成することで、手元まで見える範囲が広がる様な眼鏡を作成する(老眼早期の方なら可能)

③遠近眼鏡を作成する

多焦点眼内レンズを使用した白内障手術を行う

●コンタクトレンズをつけている方

①コンタクトレンズの上から老眼鏡をする

遠方視力を落として、手元が見えるような度数のコンタクトレンズを作成する(老眼早期の方なら可能)

③遠近両用のコンタクトレンズを作成する。

④多焦点眼内レンズを使用した白内障手術を行う

以上の様な選択肢になります。

現状では、残念ですが皆さんの想像に近いものになっていると思います。やはり、眼鏡、コンタクトレンズに頼るのが現状であり、点眼薬や内服薬で老眼を治すことはできないのです。

しかし、白内障があるならば、話はガラッと変わります。それは究極の選択肢として、『多焦点眼内レンズを用いた白内障手術』があります。白内障があって、眼鏡をかけても視力が出ない方には、老眼対策の選択肢となります。ある意味究極の選択肢です。

分かりやすく言うと、白内障手術時に目の中に挿入する眼内レンズを遠近両用眼鏡のレンズにするイメージです。

眼鏡なしで遠方、近方が見えるようになります。

最近は、遠近の2点が見えるだけではなく、遠中近の3つの焦点にピントが合うものも出てきており、今後は更に進化していくようです。

白内障手術をすると、人生で最もよく見えるようになった、なーんてことがもう現状でも可能になっています。歳を取るのも楽しみ、なんてことになってくるかもしれません。

多焦点眼内レンズを用いた手術に関しては、また別の機会に紹介します。

『うれしい、楽しい、大好き、きっと上手くいく、ついてる』良い言葉を使って、自分も周りの人も幸せにしちゃいましょう。

今日も一日いい日になりますように。