院長コラム 『靴と人』
『靴と人』
かれこれ10年前位の話です。出張先眼科の忘年会でのこと。ある先生がとても靴を大切にしているという話が聞こえてきたので、その話の輪に入って聞いていました。
その先生がその日に履いてきた靴が、10年も履き続けていると言うことでした。見せて頂くと、よく手入れがされていてとても綺麗な靴でした。
その当時、買った靴は履きつぶしてしまう僕の靴と比べると、革にシワがなく型崩れもしていないとても綺麗な印象でした。
伺うとシューツリー(靴の中に入れる木型のこと)を履き終えたら必ず入れているとのことでした。
なぜ入れるのかと聞いたら、『履きジワと靴の反り返りを防ぐため』なのだとか。同時に革の劣化も防げるとか。確かに履き古した靴はシワが入り、つま先反り上がってしまいます。
『履きジワ』という初めて聞く言葉に、なぜかすごく心惹かれて、その週末にシューツリーを購入し、履き終えた靴に入れることにしました。
加えて大切に扱う気持ちが育ったのか、たまに磨く癖もつきました。お陰で当時履いていた靴を今でも何足か大切に履いています。
最近靴を大切にする人に関して書いてある本を読みました。そこには僕の目標となる大切なことが書いてありました。
『靴を大切に扱う人は、人も大切に扱う人である。靴を長持ちさせる人は、人間関係も長持ちさせる人である。10年間同じ靴を美しく履き続ける人は、10年間人間関係を続けられる人だ。30年間同じ靴を美しく履き続ける人は、一生モノの人間関係を築ける人だ。』と。
この本を読んで、家に帰ったらその玄関で靴の汚れを拭き取ったり、乾燥させてシューツリーを入れたり、よりまめに靴と接するようになりました。
モノを大切にする想いは、まだまだだなあと思いました。
これから10年、今の気持ちでより靴を大切にしたら、どんな人生が待っているのか日々を大切に過ごして行きたいと思いました。ワクワクしてきました。
今日も1日、いい言葉を使って、いい笑顔、自分も周りも笑顔にしちゃいましょう。